(前回④からつづき)
「通常の勤務時間以外を自己投資に向けるようにして、もっと自分の人生を自分でコン
トロールしていかないと、気が付いたら、年だけ取って、お金も無く、家族から疎遠
にされ、地域とのつながりも無く、会社の社員以外の知人がいない等、悲惨な人生に
なりかねないし、そんな事例はたくさんある。」
「確かにそうだよな。夜帰宅して、風呂に入り、夕食を食べて、寝床に入ったら、直ぐ
に朝になっている。何も充実感が無いよな~」
「管理職になれない社員が増えていると言われているけど、今後は異なった理由で管理
職自体が最小化されていく。何故ならこれまでは、年功序列制を前提に管理職が用意
されていたが、年代的なボリュームゾーンができたために、ポストが不足した。とこ
ろが、現在はIT化やAI化が急速に進んでおり、管理職という人間が管理する仕事
自体が減ってきている。まあ構造変化の真っただ中にいるわけだ。」
「そうだよな。管理職になると急に暇になり、何をしているのか分からない人がいる」
「管理職の仕事が減少していくということは、管理職に高い給料を支払う必要性が無く
なってくる。諸外国が急速に発展してきている中で、ずっと日本は停滞しているのを
分かっていながら、現状維持で同質的な仕事を漫然と繰り返してきた結果、日本全体
が正常性バイアスにかかり、ゆでガエル状態になったと私は思っている。」
「何だか話が大きくなってきたけど、今後どうしたらいいのかな?」
「さっきも話したけど、奥さんと一緒に今後のライフプランを資金計画と一緒に立てて
みてはどうかな。資金が不足するのは不足するでいいから、正直にプランニングし
て、奥さんと情報共有することが先決だと思うよ。」
「そのライフプランはどうやって立てたらいい?」
「ググれば幾らでも出てくるから、それを参考にしたらいい。そのプランを作る際に会
社を続けた場合と転職した場合のシミレーションを交えるとより現実味がある。た
だ、今後も昇進・昇給があることをベースにするのはどうかと思うが。」
「今の時給単価を上げられないのであれば、収入増は望めないな~」
「時給単価という言葉は最適とは思わないけれど、今でもそれを直ぐに上げることがで
きる」
「えっ!そんなことができるの?」
「簡単だよ。テレワークで通勤時間を無くする、自分の仕事を他人でもできるようにバ
ックアップシステムを作っておく、顧客に自分のスケジュールをそれとなく先回りし
て伝えて協力してもらい、スケジュールを自己管理下に置くなど実質的に仕事を省力
化することによって、時間を捻出すれば、その分は自己投資に使えるし、資産運用で
給料以上に増収を図ることもできる。」
「でもそれは難しいんじゃない?」
「そんなことは無い。やるかやらないかだけの話。実際、私は一切残業していないけど
実績は上げてるでしょ。」
(つづく)