同僚から退職についての相談!?⑤

(前回④からつづき)

「通常の勤務時間以外を自己投資に向けるようにして、もっと自分の人生を自分でコン

 トロールしていかないと、気が付いたら、年だけ取って、お金も無く、家族から疎遠

 にされ、地域とのつながりも無く、会社の社員以外の知人がいない等、悲惨な人生に

 なりかねないし、そんな事例はたくさんある。」

「確かにそうだよな。夜帰宅して、風呂に入り、夕食を食べて、寝床に入ったら、直ぐ

 に朝になっている。何も充実感が無いよな~」

「管理職になれない社員が増えていると言われているけど、今後は異なった理由で管理

 職自体が最小化されていく。何故ならこれまでは、年功序列制を前提に管理職が用意

 されていたが、年代的なボリュームゾーンができたために、ポストが不足した。とこ

 ろが、現在はIT化やAI化が急速に進んでおり、管理職という人間が管理する仕事

 自体が減ってきている。まあ構造変化の真っただ中にいるわけだ。」

「そうだよな。管理職になると急に暇になり、何をしているのか分からない人がいる」

「管理職の仕事が減少していくということは、管理職に高い給料を支払う必要性が無く

 なってくる。諸外国が急速に発展してきている中で、ずっと日本は停滞しているのを

 分かっていながら、現状維持で同質的な仕事を漫然と繰り返してきた結果、日本全体

 が正常性バイアスにかかり、ゆでガエル状態になったと私は思っている。」

「何だか話が大きくなってきたけど、今後どうしたらいいのかな?」

「さっきも話したけど、奥さんと一緒に今後のライフプランを資金計画と一緒に立てて

 みてはどうかな。資金が不足するのは不足するでいいから、正直にプランニングし

 て、奥さんと情報共有することが先決だと思うよ。」

「そのライフプランはどうやって立てたらいい?」

「ググれば幾らでも出てくるから、それを参考にしたらいい。そのプランを作る際に会

 社を続けた場合と転職した場合のシミレーションを交えるとより現実味がある。た

 だ、今後も昇進・昇給があることをベースにするのはどうかと思うが。」

「今の時給単価を上げられないのであれば、収入増は望めないな~」

「時給単価という言葉は最適とは思わないけれど、今でもそれを直ぐに上げることがで

 きる」

「えっ!そんなことができるの?」

「簡単だよ。テレワークで通勤時間を無くする、自分の仕事を他人でもできるようにバ

 ックアップシステムを作っておく、顧客に自分のスケジュールをそれとなく先回りし

 て伝えて協力してもらい、スケジュールを自己管理下に置くなど実質的に仕事を省力

 化することによって、時間を捻出すれば、その分は自己投資に使えるし、資産運用で

 給料以上に増収を図ることもできる。」

「でもそれは難しいんじゃない?」

「そんなことは無い。やるかやらないかだけの話。実際、私は一切残業していないけど

 実績は上げてるでしょ。」

(つづく)

 

 

 

同僚から退職についての相談!?④

(前回③の続き)

「知ってる。社内営業で目標数値が変動するから、実績や業績で評価されないのは公然

 の秘密だからな~」

「つまり、常に評価という名の好き嫌いだけで会社が運営されているわけだ。だからい

 くら頑張っても無駄骨になる。ところが、資産運用はすべて自分の責任となる。」

「今流行りの投資信託で運用するのが最も手堅いのかな?」

投資信託は投資する人がどの投資信託を選択し、幾ら投資して、その結果責任のみを

 負うシステムだから、個人の感覚によるのかな。因みに私は投資信託には投資してい

 ない。」

「どうして?」

「自己責任で運用するのが自分には合っているからかな。結果が日々ダイレクトに実感

 できるし」

「株価の変動が仕事中に気にならないのか?」

「気にならないわけではないけれど、当初より気にならなくなっている」

「俺だったら、気が気でないんだろうな~」

「投資は時間と入金力のいずれも継続的に忍耐強く行うのが王道だから、短期間で収益 

 を上げるのはかなり難しい。」

「仕事が嫌なのは分かったけど、資力も無い状況での退職はやっぱり勧めないな。」

「でも、本当に嫌なんだ。」

「体調を崩して、休んだことや出勤が嫌でさぼったことはある?」

「そこまでは無いかな。」

「実は、以前似たような相談を受けたことがあって、結果としては退職せず、今も続け

 ている。」

「どんなアドバイスをしたんだ?」

「とっても簡単に言うと、仕事に「感情」を持ち込まず、「勘定」で考えていくように

 とアドバイスした。」

「良く分からないな~」

「仕事の何が嫌なのかをまず冷静に分析したうえで、単に多忙なのか、上司や同僚と反

 りが合わないのか、顧客とうまく行かないのか、給料が低すぎるのか等々、色んな理

 由があると思う。私の経験上、それを感情で対応するから、自分が疲弊してしまう」

「確かに、感情的な点が理由のような気がする」

「そこを勘定という目で見るとまた違った視点が浮かび上がってくる。以前相談に乗っ

 た時はとても単純な計算で説明したら、ガッテン!してた。」

「どんな説明をしたんだ?」

社会保険などを無視して、とても単純化するけど、年収600万円、年間労働時間を

 残業代無しで1800時間とすると時給換算で3333円となる。時給にすると高く見えるけ

 ど、往復の通勤時間やサービス残業、休日出勤、休日や勤務時間外の電話やメール対

 応など実質的な労働時間を加味すると、その単価は大きく下がってくる。しかも年収

 が頭打ちどころか低下傾向にあるのに、仕事量は増えていってるだろ。」

「確かにその通り。」

「会社が管理職にしたがるのは、残業代無しの労働時間無制限を狙っているのが実情と

 いうのが知れ渡っているから、若手が残業代が稼げず、責任だけが重く、年収にも魅

 力がない管理職になりたがらない。そうであれば、発想を切り替えて、成果は上げつ

 つも、定時出社・帰宅で労働時間を規定の1800時間で終わらすことによって、時

 給換算では3333円のままになる。勤務時間外に投資のために節約方法を見つけた

 り、投資のための勉強をするなどして、稼ぐための自己投資に向けてはどうかとアド

 バイスした。」

(つづく)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

判明!会社員がオワコンになった理由は・・・

先日、知人と立ち話をしている時、何気ない一言から気が付いたことがありました。

その知人は私と同じバブル時代に社会人になった世代です。(もちろん、本人が望むと

望まずともですが)

「昔は、朝7時から夜の11時まで仕事をして大変だったけど、夢中になってこなして

 いたよな。」

「今風では典型的なブラック企業だな」

「それでも頑張れたのは、給料も毎年万円単位で上がっていって、社員旅行やイベン

 ト、お年玉まで貰えていたな~。管理職になるとお祝いとして全額会社負担で海外旅

 行までプレゼントされていたな~。」

「今では、生涯賃金を大きく減らした上に、入社10年程度の社員を辞めさせる管理職が

 出世するという信じられない光景になっている。うちで早期退職制度が不要なのは

 それが理由だ」

「へえ~、それは世紀末の世界だね」

「今回の決算報告では過去最高の利益と大々的にアピールしていたけれど、その理由の

 一つに人件費の削減としっかり書かれていたところに、社員の鬱屈が貯まっている」

「出来る社員も出来ない社員もひとくくりに人件費扱いで処理しているからだね」

「そう、頑張っても報われない感が堂々と表舞台に出てきたことはかなりまずい状況に

 なるのではと危惧している。」

「サラリーマンの仕事が定型的になり、しかも汎用性が高まってきていることも理由だ

 よね。サラリーマンのコモディティ化がITやAIによって加速してるね。」

「これまでのやりがいは出世や昇給がしっかり確認できたことだったけど、本当に近い

 将来管理職は事実上不要になり、社員のギグワーク化に傾斜すると感じる。」

「結局、社員への人材投資を放棄したことによって、リストラ要因にならないようミス

 を無くし、現状維持に最大限の労力を割いてきたから、失われた平成時代になったん

 じゃない。」

「そうか!サラリーマンがオワコンになったのは、会社と社員が喜びを分かち合えなく

 なったことが最大の理由だ!バブルの頃は会社の発展と社員の収入や待遇がしっかり

 リンクしていたのに、今では社員はただの消耗品扱いに成り下がったため、やりがい

 を向けるところが無くなったからだ!」

同僚から退職についての相談!?③

(前回②の続き)

「確かに。別にいいじゃんという指摘事項でも、全力でミスを無くそうとするから、そ 

 の分、戦力が分散し、結果、ここ数年、年間目標も未達のままになってるね。」

「一般論だけど、船長があれもこれもと成果を欲張った結果、ゴールにたどり着けない

 ことがあるでしょ。」

「船員はとても迷惑だよね。」

「投資も一緒で分散投資という言葉は良く聞くと思うけど、投資資金が乏しいのに分散

 投資したところでリターンは限られてくる。むしろ投資資金が少ないからこそ、少し

 の変動で大きな影響を受けてしまうリスクの方が大きい。」

「少ない資金で大きなリターンをしかも短期間で求めようとするところに無理があるの

 は理屈では分かっているけど、何とかならないのか?」

「結論ははっきりしているよ。何ともならない。正確に言うと計算できるリスクの範囲

 内では無理。ただ、ギャンブルならゼロではないけどね。」

「でも、仕事に対する意欲が無くなっているため、あと何年頑張って、資金を蓄えると

 いうのは想像がつかないし、ほぼムリゲー。だから今日相談しているんだ。」

「はっきり言うけど、それは相談ではなく、丸投げだ。相談という形式を取っている

 が、実のところ、サラリーマン根性丸出しそのものだ。相談通りにしたのに、結果が

 伴わない場合に相談相手の責任にしようという潜在的な魂胆が垣間見える。なぜな

 ら、どうしたらいいかという相談には、大抵ろくなものは無い。こう考えているけ

 ど何か問題点や気になる点は無いかなというような相談は脈がある。」

「相談のどこがサラリーマン根性丸出しなんだ!」

「簡単だよ。上申することによって責任の希薄化を目論む稟議システムと同類だ。」

「相談とは言っているが、自分の自信の無いところを他人の判断だったと逃げ道を作る

 負け犬システムだ。同僚だから厳しいながらも本音で話している」

「確かに女房を説得できていない段階で不合格だよな。」

「サラリーマンを否定しているのではなく、自分の人生を他人任せにしていること自体

 がリスクになっていることに気付いていない人間が多く、先ほど触れた船長も船主か 

 らプレッシャーを受けるただの中間管理職に過ぎない。そんな船長が船員の将来を真

 剣に考えるはずは無く、目標未達を船員の力量不足であったと報告するのが関の山」

「『敗軍の将、兵を語る』か~ 情けない。」

「これを一般的な会社風に言えば、例えば部長であったとしても、目標達成によって評

 価されると思いきや、実は社内営業によって評価は決まっている。同規模の支店で目 

 標数字が大きく異なっていることに気が付いている?」

(つづく)

 

 

 

 

 

同僚から退職についての相談!?②

(①からの続き)

「結局、簡単にまとめてみると

 経済的基盤は無いけど、仕事は辞めたい。

 転職も視野に入れているが、減収は避けたい。

 奥さんは辞めてもいいけど、現状レベルの生活維持を希望。」かな?

「その通り!」

「でも、本音が抜けてるよね。今日、この席を設けたのは、そんな話ではなく、ずば

 り、働かなくても生活できる手段を教えて欲しい!という所じゃないの?」

「そう、もう本当は働く意欲が無くなっている」

「突然リタイヤしたい気持ちは分かるけど、衝動的な行動は家庭を破壊する衝撃弾だか

 ら絶対避けるべき。」

「なぜ、私に相談を持ち掛けたの?本音は?」

「そちらの噂は社内の一部で結構話題になっている。奥さんが専業主婦、お子さんが4

 人もいながら、奨学金や学費ローンを借りずに中高一貫校や全員私立に行かせるな

 ど、当社の給料じゃとてもじゃないけど賄えないだろ。」

「まあね。今の年収が3倍でも、とても足りないくらいだね。」

「そうだろう、ということは給料以外の収入が順調と見ていたからそのコツとなりを教

 えてもらいたいんだ。」

「私は、株以外の資産運用は全くしていないし、短期間に大きく増やすことができると

 いう方法は知らないよ。」

「全部は教えてもらえないかもしれないけれど、エッセンスは教えてもらえないか?」

「それは、良いけど、どの程度、株について勉強しているの?例えば、IPOや立会外

 分売という言葉は知っている?」

「聞いたことはあるけど、良く分からない」

「それじゃ、私が話してもよく理解できないと思うよ?証券会社に口座は開いている

 の?」

「いや、まだ。何もしていない。」

「う~ん。コツを話すレベルでは無いと思うな~。」

「強いて、現時点でのコツを教えるとなると、サラリーマン思考はいったん置いておい

 た方がいいと思う。私もその呪縛から逃れるのに結構時間がかかった。」

「サラリーマン思考?」

「二兎を追う者は一兎をも得ず。ということだ。今の仕事もそうだけど、設定されてい

 る目標には本当は軽重の差があるのに、全て満点を取るよう、すごい労力と時間をか

 けているだろ。特に社内監査を理由に重箱の隅を突き廻しているあれだ。」

「投資をしていると儲かる時も損する時もある。結果、プラスになればいいということ

 だけど、サラリーマンにはそれが認められていない。人事評価でも本当に些細なこと

 が指摘されて、やる気をなくす社員が続出しているのは知っているだろ。」

(つづく)

 

 

 

 

同僚から退職についての相談!?①

つい先日、以前一緒に仕事をしていた同僚から久しぶりに連絡があり、「急いで相談に乗ってもらいたいことがある」という内容でした。

何だろうとその日のうちに仕事帰りに居酒屋で落ち合うこととしました(もちろん、株主優待券が利用できるところです)

カンパイ後、開口一番、「もう、仕事が嫌になってしまい、このままでは鬱になってしまう」ということでした。

とはいえ、仕事を辞めると直ぐに直面するのが無収入。まさに、相談の内容というのはその点でした。

私が以前から資産運用や家計管理に人一倍注力していたことをその同僚は知っており、自分でも真剣に退職後の家計をシミレーションしてみたけれども、上手い解決方法が見つからないとのことでした。

「転職することで毎月の収入は確保できるんじゃない?」

「転職活動はしてみたが、どこも今より収入減となり、家計が維持できない」

「奥さんも働いているんでしょ?当座は大丈夫じゃない?」

「働いているといってもパート程度で住宅ローンにもならない」

「これまでの貯えで、半年程度はもたないの?」

「住宅ローンの繰り上げ返済を頑張りすぎて、現金がほとんど残っていない」

「繰り上げ返済だけでなく、今は低金利だから借り換えはしたの?」

「複数の金融機関に申し込んだが、全て断られた」

「今の金利はどの程度?」

「3%台後半。」

「今では信じがたい金利だな~」

「そっちも住宅ローンがまだ残っているんでしょ?借り換えしたの?」

「既に3回借り換えしている。今は固定金利で0.5%。だから毎月の返済額のほとんどが

 元金だから敢えて繰り上げ返済はしていない」

「そんなに借り換えしてたの!俺は借り換えできないのに何でそっちはできるの?」

「多分、現在の市場価格の影響じゃないかな。新築で購入した時よりも70%アップで

 最近別の部屋が実際に売却された」

「そんなに上がってるんだ。羨ましい~。」

「ところで、辞めたいのは分かるけど、転職先が決まらなくても直ぐに辞めたいの?」

「辞めたいけど、辞められない。でも鬱になりそう。」

「奥さんには話しているの?」

「それとなく話しているけど、収入の確保ができるのであればと現実的な回答」

「そりゃ、そうだよな。直ぐに辞めることは可能だけど、これからの人生はどうするか

 は別問題だよね」

(つづく)

 

 

 

中高年のリストラは、もうダマせなくなったから!?

一度も会社勤めをすることなく、自営業を続けている友人がいるのですが、突拍子もない発言が度々あり、結構「なるほどな~」とか「そう言えばそうかも~」みたいな話をしてくれます。

先日、一緒にランチを取っている時、丁度テレビで早期退職募集のニュースが流れており、それを見た友人が発した言葉がタイトルの通り「会社がもうダマせなくなった人を排除するためのシステムだよな」と一言。

思わず「!?」と思いましたが、友人が続けて

「本当に使えない社員のリストラなら特に年代層で絞ることは無いだろうしね。若いうちは会社から頑張れば役職も給料も上がるから今給料が安くても将来報われるぞというのが年功序列的な運用だったはず。それが競争や市場環境が変わったことを理由に年代を絞ってリストラするのは、社員を経費としてしか見ていないことの裏返し」

「出世競争を勝ち抜いた社員が優秀な経営陣になるのであれば、リストラは必要ないんじゃないの。限られた社員という経営資源を使いこなせていないだけでしょ」

「中高年に絞ったリストラというのは給料が高いからではなく、若い頃に安く抑えられていたものを単に平準化しているだけなのにね~。」

「実際のところは、頑張っても意味がないからねという宣告がリストラになっているわけで、社員の活性化を鼻から放棄されているところにサラリーマン人生の悲しさがあるよね」

とのことでした。

その友人は「自分の人生は自分で責任を負えるところまで。なぜ、他人の責任を負わされてまでサラリーマンを選択するのか意味が分からない」と・・・

 

みなさま、どう思いますか?

 

“失われた30年”のせいなのか? 深刻な「中高年の経験不足」問題(オトナンサー) - Yahoo!ニュース

 

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