ブラック企業での残存者メリット

私の勤務先は平均在職年数が数年しかなく、社員が常に退職で入れ替わり、ある社員が退職すると、他の社員が当座その穴埋めをするという状況が長年続いています。

 

社員が退職したことによって、直ぐに同レベルの社員が配属されるわけではなく、基本的に中途採用で賄うというスタイルです。

もちろん、異業種からの新人になりますから、中途採用とは言え、即戦力には遠く及ばないことは当然ですが・・・

 

ところがある日、ふと気が付いたことがありました。

 

仕事はまあまあこなしているが、目立たず、ノルマを微妙に達成せず、上昇志向が無い社員が意外に多かったのです。

 

そのような社員は殆ど人事異動も無く、地魚のように同一部署に長年在籍し、上手く立ち回っていたのです。

 

そのような社員の一人にさり気なく話をしてみたら、「管理職になると残業代が出ず、年収は多少上がっても、サービス残業や休日出勤などを加味すると、実質的に時給換算で大きく下がってしまうし、実質的な権限もないため、何の魅力も無い。普通の社員の方が残業やり放題で、平社員で実質的に課長以上の年収になっている者も少なくなく、会社としては実質的な人件費を減らすために管理職に上げているというのが、若い社員の中で広まっている。辞めた社員の穴埋めは、管理職ではなく、数年程度在籍している社員にリカバリーを指示されているのが現実で、上司も引け目があるのか、突っ込んでこなくなる。そう考えると、多少踏ん張って、細く長くいる方が結果、得することになる残存者メリットかな。どうせ、定年まで在籍する社員は事務方がほとんどで、それ以外の社員は数年で退職するのだから、本腰を入れてやる会社じゃない」とのこと。

 

私からは、「そうなんだ~」としか返事をしませんでしたが、何だかえらく達観しているイメージがありました。

 

確かに、責任者がランチを自分の席でカップ麺やジャンクフードを食べている姿を見ると決して、憧れの対象にはならないかな。

 

私はコロナ禍において、積極的に在宅勤務をしていますが、それ以前から、いかに自分の仕事を効率化し、減らしていくかに力を注いでいました。

それが、今の在宅勤務で大きく力を発揮しており、現状では週に1日だけの出勤になっています。

それでほぼ、支障なく廻っていますので、実は多くの社員は不要では無いか、特に数字を割り振るだけの多くの管理職も不要では無いかということが実証されたと思っています。

 

前述の社員からそのような形で「残存者メリット」という言葉が出てくるとは思ってもいませんでしたが、未来に向けて始動しているのだろうなと感じました。

 

 

 

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