退職後の資産残高がいくら有れば安心か?
という記事をよく目にします。
仮に1000万円残高が有るとして
1000万円は有る
1000万円しか無い
これをどう捉えるのかは、退職後のスタンスの問題でしょうか。
例えば、定期的な労働収入無しで最低限の生活レベルとし、必用に応じてバイトをするケースでは、資産残高が減ることはあっても増えることは無いでしょう。
また、1000万円には手を付けず、生活費を労働収入や資産運用、節約などで捻り出して賄うケースだと元本確保への意気込みが違いますから、一時的な支出により元本を棄損したとしても、それを復元する努力をするのではないでしょうか。
ただ、このケースだと現役時代の生活水準をある程度効率化しなければ、労働収入に依存しがちになる可能性も有り、資産運用能力やポイ活などの情報収集能力がより高く求められます。
とはいえ、やはり他人に使われないという生き方が退職後の目標でもあるでしょうから、社会との接点を切断しない、健康管理のために規則正しいバイトを行うことはアリでしょうか。
いずれにしても、退職時の資産残高をどのように捉えるのかが、その後の人生設計やライフスタイルに直結しますから、退職前にしっかり方向性は決めておきたいものです。
自分の意志や体力で自由に動き回れる時間は50代以降、それ程多く残ってはいません。
幾ら資産を積み上げたとしても、それを気持ちよく使える時間はそうそうあるものではないと実感することが有りました。
昨年、親戚が多額の遺産を残しながらも、配偶者に先立たれ、子どももおらず、また、誰にも見送られることなく急死しました。
そのような晩年は本人も望んでいたのではないでしょうから、私も考えさせられた出来事でした。